昨年竣工した集合住宅「nido新御徒町」の動画が公開されました。
江戸時代から続く問屋街の歴史と、近年の高層化が共存するエリアに建つ本プロジェクトでは、外装と共用部のデザイン監修を通して、周辺環境に対する丁寧な応答と、温かみのあるファサードを目指しました。
バルコニーは避難経路や室外機置場として不可欠ですが、生活感が過度に外に現れないよう、窓開口のように見せるデザインとしています。仕上げには木目テクスチャーを再現するウッドグレイナー塗装を用い、コンクリート面に手仕事の痕跡を残し、温かみのある表情を与えました。さらに、前面・裏面だけでなく側面にも開口部のリズムを延長することで、四方から見られる都市環境に呼応した外観を構成しています。
エントランス周辺には豊かな植栽を施し、街の中に小さなポケットパークのような空間をつくり出しています。共用ラウンジには視線を和らげる植栽とランドスケープ的な家具を設置し、気軽に立ち寄れる心地よい居場所としています。