ZOOM新宿御苑前がグッドデザイン賞を受賞しました
都市における集合住宅のファサードデザインにおいて、設備機器や避難器具などが並ぶ雑然としたバルコニーの現実に対し、繊細なアルミルーバーと薄い水平スラブによって秩序と美しさをもたらした点を評価いただきました。
ご協力いただいた関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
審査委員評
集合住宅のファサードは、そのほとんどがバルコニーで構成されている。
バルコニーには設備機器や避難器具、雨樋などが雑然と並び、都市景観を損なっているという現実を、
デザインの力により解決しようとした試みは非常に共感できるものである。
繊細なアルミ縦ルーバーと薄い水平スラブのファサード表現が美しく、グレー色に統一されたバルコニーの内部を覆い隠している。
構造の工夫により、屋根スラブまで厚みが統一されているのは、設計者のデザインに対するこだわりであろう。
多様な住戸プランの実現、工事費高騰に対するきめ細やかなコスト調整など、事業者、設計者、施工者の努力の成果が現れた、優れた集合住宅である。
担当審査委員
栃澤 麻利(建築家)
千葉 学(建築家)
仲 俊治(建築家)
羽鳥 達也(建築家)
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敷地:東京都新宿区
用途:共同住宅
竣工:2024年9月
事業主:株式会社トーシンパートナーズ
設計監修:株式会社キー・オペレーション
設計・監理:株式会社合田工務店 一級建築士事務所
構造設計:株式会社クロスファクトリー 一級建築士事務所
施工:株式会社合田工務店 東京本店
写真:矢野紀行