
名古屋市郊外の住宅街に建つ、建築塾のための小さなビル。
本プロジェクトは、建築を学びたい人々が集まり、対話と創作を通じて建築的思考を深めるための空間として計画された。1階には駐車場、2階・3階は教室やスタジオとしての利用が想定されており、柔軟な使い方ができるよう、シンプルかつ開放的な構成とした。
建物全体は鉄骨造で構成されており、梁や柱、デッキスラブといった構造体が意図的にあらわしとされている。天井や壁を仕上げで覆わないことで、スケルトン状態の空間とし、建築を学ぶ生徒たちが実際の構成要素を観察し、理解を深められる教材のような建築となっている。構造・素材・納まりの関係を空間の中で直接体験できることを通じて、「建築を通じて建築を学ぶ」という建築塾の理念が体現されている。
最上階にはルーフバルコニーを備え周辺の街並みを観察することができる。隣のコンビニの境界壁や高低差のある背面の隣地との高さの調整により、ピロティには自然光が取り込まれ、ガレージとしての機能だけでなく、都市に開いた活動の場として活用されている。
この建物は単なる教室ではなく、建築そのものが教材となるように設計された、学びのための建築である。
ケイデザイン建築塾:https://www.kdesign-craftsmanship.com/
- 敷地:愛知県名古屋市
- 用途:教育施設
- 竣工:2024.06
- デザイン監修:キー・オペレーション
- 設計施工:ケイデザイン
- 写真:トロロスタジオ




















